「パーソナルジム」といえば真っ先に思いつくのはライザップですが、厳しい食事制限のイメージがありませんか?
今回は「ライザップの食事制限」「食べてはいけないもの」「食べてもよいもの」「具体的なメニュー」を詳しく解説します。
ライザップの食事制限が自分にできそうか、ぜひこの記事を読んで考えてみてくださいね。
目次
ダイエットでは食事管理が重要な理由
ライザップに限らず、ダイエットにおいては食事管理が重要です。どれだけ運動を頑張っても、正しい食事をしていなければ痩せることは難しいでしょう。
まず、食事管理がなぜ重要なのかを説明します。

ダイエットのメカニズム
ダイエットの大原則は「カロリー収支をマイナスにする」ことです。カロリー収支とは、摂取カロリーと消費カロリーの差のことです。
「摂取カロリー>消費カロリー」だと、体内に脂肪が蓄えられて太っていきます。「摂取カロリー<消費カロリー」なら、体内に蓄えられていた脂肪がエネルギーとして消費されます。
「摂取カロリー<消費カロリー」の状態になるように食事を管理して運動を行うことで、脂肪を減らすことができます。
効率よく成果を実感できる
カロリー収支をマイナスにするには「食事管理で摂取カロリーを減らす」「運動で消費カロリーを増やす」の2つの方法があります。
コンビニのおにぎり(昆布)は1個で約200kcal相当ですが、体重50kgの人が200kcalを消費するためには次のような運動が必要です。
ウォーキング(時速4km):約1時間16分
ランニング(時速8km):約28分
徒歩1時間以上かけて自宅まで歩いたり、30分弱走ったりするよりも「おにぎりを1個食べない」方ができそうだと思いませんか?
運動も大切ですが、食事管理を行うことで効率よく成果を実感することができます。
体質改善でリバウンドを防げる
食事管理と筋トレを正しく行うと、筋肉量を増やして脂肪を減らすことができます。
筋肉量が増えると基礎代謝が増加します。基礎代謝とは「呼吸をする」「心臓を動かす」など、生命維持に必要な最低限のカロリーのこと。
基礎代謝が増加すると何もしなくても消費するカロリーが増えるため、太りにくく痩せやすい身体になります。その結果、リバウンドを防ぐことができます。

ライザップの食事制限とルール
ライザップの食事制限といえば「糖質制限」です。
なんとなく「キツそう」というイメージを持つ人もいますが、ライザップの食事指導は「正しい食事の習慣を身につけ、しっかり食べて痩せること」が目的です。
具体的にどういったものか、解説していきましょう。
PFCバランスを意識した食事が大切
糖質制限に限らず食事管理をする場合は、カロリーだけでなくPFCバランスが大切です。
■PFCとは三大栄養素の頭文字をとったもの
- P(Protein):たんぱく質
- F(Fat):脂質
- C(Carbohydrate):炭水化物
たんぱく質は主に肉・魚・卵で、筋肉や肌、髪の材料になります。脂質はホルモンの生成や脂溶性ビタミンの吸収に必要です。
炭水化物は糖質と食物繊維にわけられますが、糖質は脳や身体のエネルギー源となり、食物繊維は腸内環境を整えるのに役立ちます。
3つの栄養素のバランスを意識して食事をすると、筋肉を落とさずに脂肪を落とすことができるでしょう。
ステージごとに食事の内容を変化させる
ライザップでは、ボディメイクのステージごとに糖質量を変化させます。
ステージ | 糖質の摂取量 | 目的 |
減量期 | 控える | 体内に蓄積された体脂肪をエネルギー源として使いやすくする |
筋肉向上期 | 適切に摂取する | 筋肉をつけて基礎代謝を増やす |
スタイルキープ期 | ゆるやかに増やす | 理想の体型を維持する |
ステージに合わせて必要な糖質量をとることが、理想の身体を達成・維持するポイントです。
食事ボリュームにも配慮する
糖質制限ダイエット中は、食事のボリュームにも配慮が必要です。
お腹いっぱいになるまで食べてしまうと、消化器官への負担が大きくなります。特に腸が疲労してくると腸内環境が悪化し、便秘や肌荒れ、免疫の低下の要因にもなりかねません。
食事のボリュームも3食で変化をつけるとよいでしょう。ライザップでは、昼>朝>夜のボリュームを推奨しています。
低糖質・高たんぱくが基本になる
ライザップの食事指導は、低糖質に加えて「高たんぱく」を重視しています。
摂取カロリーを抑えれば体重を落とすことができます。しかし、たんぱく質が不足していると筋肉量の低下につながり、基礎代謝が落ちてしまうでしょう。すると消費カロリーが減少し、リバウンドに繋がりやすくなります。
そうならないために、ライザップでは高たんぱくの食事を推奨しています。
積極的な水分補給をする
糖質制限中は脱水症状になりやすいため、十分な水分補給が必要です。
糖質は水と結合して体内に水分を保持することができます。しかし糖質制限中は体内の糖質量が減少するため、体内に十分な水分を蓄えておけません。
水分は身体のさまざまな機能を保つために必要なので、糖質制限中は積極的に水分をとる必要があります。
男性は1日3リットル、女性は2リットルを目安に水やお茶を飲みましょう。
21時以降の食事は控える
日中と比較すると夜は活動量が減ります。夜遅くに食事をすると体内にエネルギーが余った状態になってしまい、体脂肪に変わりやすくなります。
また、良質な睡眠は脂肪燃焼や筋肉の合成を促進します。しかし満腹の状態で寝てしまうと寝ている間も胃腸が働き続けるため、脳が興奮してよく眠れません。
適度な空腹のほうが寝つきやすくなるため、21時以降の食事は控えましょう。
ライザップの食事制限で食べてはいけないものは?
ライザップの食事制限のような「低糖質・高たんぱく食」では、食べる量をコントロールしなければいけないNG食材があります。
穀物類
米、小麦、とうもろこしなどの穀物類は糖質を多く含むため、糖質制限ダイエットでは食べる量をコントロールする必要があります。穀物類の加工品である麺類(パスタ、ラーメン、うどん)も同様に、量の調整が必要です。
減量を目的としてライザップに通う場合、糖質の目安は1日50g以下。お茶碗1杯のご飯(150g)には約53gの糖質が含まれているため、これだけで1日の糖質量を超えてしまいます。
糖質制限ダイエットをする際には、穀物類の摂取量には気をつけましょう。
芋類
芋類も糖質が多いため、糖質制限中は控えましょう。
サツマイモは食物繊維が豊富でヘルシーなイメージがありますが、糖質量は白米とそれほど変わりません。
食品名 | 糖質量(100gあたり) |
白米 | 約35g |
サツマイモ | 約30g |
ジャガイモ | 約16g |
ただ、ジャガイモはサツマイモや白米に比べると100gあたりの糖質量が低いため、上手に取り入れましょう。
お菓子類
糖質制限ダイエット中のお菓子は控えましょう。
大福などの和菓子は砂糖を多く含み、せんべい類は米が原料のため糖質が多いです。ケーキやクッキーなどの洋菓子は糖質の小麦粉とバターなどの脂質が多く、ポテトチップスは糖質のジャガイモと揚げ油が含まれます。
また、お菓子だけでなく炭酸飲料やジュース類、加糖された紅茶・ラテなども糖質が含まれるため注意してください。
果物
果物も糖質を含むため、食べる量には注意しましょう。特にバナナやマンゴー、柿、ぶどうは糖質量が高い果物です。
ただ表のような糖質量の低い果物もあるため、うまく取り入れてみましょう。
食品名 | 糖質量(100gあたり) |
ブルーベリー | 約9.6g |
グレープフルーツ | 約9.0g |
桃 | 約8.9g |
いちご | 約7.1g |
アボカド | 約0.8g |
アボカドは糖質量がかなり低い果物ですが「森のバター」と呼ばれるだけあり、脂質を多く含みます。食べすぎには注意しましょう。
ライザップの食事制限で食べてよいものは?
もちろん、糖質制限ダイエット中でも食べられるものはたくさんあります!
特に、たんぱく質、食物繊維、良質な脂質は積極的にとっていきたい栄養素です。具体的にどんなものか、ご紹介しましょう。
肉・魚類
肉・魚類は糖質が少なく、たんぱく質を多く含みます。たんぱく質は筋肉や肌の材料になるため、糖質制限中はしっかりとりたい栄養素です。
脂身の多いお肉はカロリーオーバーの原因になりやすいので、脂身の少ない鶏肉や牛ヒレなどがおすすめ。鶏皮は脂質が多いため、皮を取って調理しましょう。
魚も低糖質・高たんぱくなので、糖質制限中は積極的にとりたい食材です。煮魚は砂糖を使うレシピが多いので、焼く・蒸すなどの調理方法がおすすめです。
大豆類
炭水化物は糖質と食物繊維にわけられます。糖質制限をすると炭水化物の摂取量が減り、食物繊維の摂取量も減ってしまいます。食物繊維は便の「カサ」になるため、食物繊維が不足すると便秘を引き起こします。
その食物繊維を補えるのが、大豆類。大豆(水煮)の糖質量は100gあたり0.9gと低く、食物繊維は6.6gも含まれています。大豆を上手に取り入れて、食物繊維をしっかりとりましょう。
ナッツ類
ナッツ類はカロリーが高いイメージがあり、ダイエット中は避けられがちではないでしょうか。しかし、実はダイエットに役立つ成分がたくさん含まれています。
ナッツ類に含まれるビタミンは代謝を促す効果があり、摂取したカロリーを効率よくエネルギーに変えます。また、糖質制限中に不足しがちな食物繊維も多く含まれているため、便秘の解消に役立ちますね。
悪玉コレステロールを減らしてくれる「不飽和脂肪酸」も含まれています。ただ、不飽和脂肪酸は脂質なので、カロリーに気をつけて取り入れましょう。
野菜・海藻類
野菜のうち葉物類は糖質量が少なく、糖質制限中でも食べることができます。
葉物野菜に多く含まれている「不溶性食物繊維」は、腸内に住む善玉菌のエサになると同時に、便のカサを増やして便秘になりにくくします。
そして、不溶性食物繊維と同様に大切なのが「水溶性食物繊維」。海藻に多く含まれており、水に溶けることでドロドロのジェル状になります。このジェルが胃腸内をゆっくり移動するため、お腹が空きにくく食べ過ぎを防ぐことができます。
ライザップの食事メニューで女性におすすめなのは?
ここまで解説した「食べてもよい食材」をふまえると、具体的にどんな食事になるのでしょうか?
ライザップで紹介されている食事メニューから、女性におすすめのレシピをご紹介します!
朝食
糖質制限中の朝ごはんは、たんぱく質と野菜がとれるメニューがおすすめです。
- 減塩 鮭の野菜鍋蒸し
- 具だくさんオムレツ
- チキンとクリームチーズのサンド
サンドイッチは一見手間がかかりそうですが、時間があるときにハムを作り置きしておけば、あとは挟むだけなので簡単です。
「朝は時間がない!」という人も、朝ごはんは抜かないようにしましょう。空腹状態が長く続くと筋肉もエネルギーとして消費されてしまい、基礎代謝が落ちて痩せにくく太りやすい身体になります。
「朝は食欲がない」という人は、スムージーがおすすめ。プロテインパウダーを使うことでたんぱく質もとることができます。
- リンゴとホウレンソウのプロテインスムージー
- 豆乳とヨーグルト、ブルーべリーのプロテインスムージー
昼食
昼食はしっかりカロリーを摂取し、日中の活動のためのエネルギーを確保しましょう。
ふすまパンや低糖質パスタなどの低糖質食品を使うと、ボリュームが出て見た目にも満足できます。たんぱく質も忘れずに。
- ツナと塩昆布の簡単パスタ
- サーモンとアボカドのバーガー
ふすまパンを使用した低糖質バーガーは、お弁当にもぴったりですね。
- サイコロステーキ
ステーキはたんぱく質が豊富で糖質量が低く、糖質制限中におすすめです。
最近は糖質ゼロ麺などの低糖質食品が、コンビニやスーパーで手軽に買えるようになりました。主食以外でも糖質オフ商品は増えていますよね。上手に活用して、ダイエットを進めましょう。
夕食
夜は活動量が減ります。たくさん食べたくなる気持ちはぐっとこらえて、低糖質で消化のよいメニューを選びましょう。
よく噛んでゆっくり食べると、満腹感が得られやすいです。
- 夏野菜の串焼き
- 海鮮と夏野菜サラダ
- ゴーヤチャンプル
また、たんぱく質は「3食お肉(魚)だけ」よりも、1日の中で「肉・魚・卵」を全部食べるのがおすすめ。
例えば、鶏むね肉には疲労回復効果のあるイミダペプチドが豊富に含まれています。サバやイワシなどの青魚には、中性脂肪を下げる効果のある不飽和脂肪酸のDHAが含まれます。
レシピのバリエーションを増やすことで、それぞれの食材に含まれる栄養素を幅広く摂取することができるでしょう。
ライザップの食事法に関するよくある質問
糖質制限の食事のイメージはついたでしょうか?気をつけることは多いですが、意外と食べられるものがあります。
最後にライザップの「高たんぱく・低糖質」の食事について、よくある質問にお答えします。
ライザップには食事指導のみってある?
ライザップには食事指導のみのサービスはなく、パーソナルトレーニングのコースのなかに含まれています。
身体を変えるためには運動と食事の両方の改善が必要です。食事制限のみでは、カロリー不足のため身体の筋肉が落ちてしまうでしょう。筋肉量が落ちると基礎代謝も減り、太りやすく痩せにくい身体になってしまいます。
しかし、食事改善と並行して筋トレを行うことで、筋肉を増やしながら脂肪を落としていくことができます。筋肉量が増えているため、太りにくく痩せにくい身体に変わっていくでしょう。
ライザップの食事制限中にコンビニで買えるものは?
糖質制限中でも、コンビニで買えるものはたくさんあります。
たんぱく質は、サラダチキンや焼き鳥、焼き魚、サバの水煮缶、ゆで卵、豆腐、納豆などがおすすめ。サラダや味噌汁は糖質制限中でも食べることができます。
ただし、タレの焼き鳥やサバの味噌煮、サラダのドレッシングには糖質が含まれることがあるため注意しましょう。
おやつとして寒天ゼリーやナッツ類、チーズもおすすめです。食べてもよいか迷ったら、専属トレーナーに確認しましょう。
ライザップ推奨の食事は通販で買える?
ライザップのオンラインショップでは、管理栄養士監修の高たんぱく・低糖質の食事を購入することができます。
ライザップのメソッドが詰まった食事が冷凍で届き、5分解凍すればすぐ食べることができます。サイトに掲載されているメニュー写真はどれもとてもおいしそうで、ダイエット用の食事とは思えません。
料理が苦手な人、忙しくてキッチンに立てない人、糖質制限食のレパートリーが少なく飽きてしまった人におすすめです。
ライザップ式の食事制限で効率よく痩せよう
ライザップ式の食事は「高たんぱく・低糖質」です。厳しいイメージのあるライザップの糖質制限ですが、意外と食べられるものは多いと思いませんか?
最近は低糖質食品も気軽に買うことができます。上手に取り入れて、効率よく痩せましょう。
ライザップの食事指導が気になった人は、実際に店舗へ行ってトレーナーと話してみてください。入会前のカウンセリングや体験トレーニングの利用には、料金がかかりません。
目標の身体を目指して、新しい生活を始めましょう!

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